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夏の陣【終戦】


夏の陣【終戦】




ちょっとシリアスめ・・・?かな??

うちの子二人しか動かしてないです。会話には他の子出てくるけど...!!
そういえばこの二人って仲悪いからあまり表で会話してるの見た事ないなって思って。


書き終わってから、何言いたかったかよくわからなくなりましたが
それでもOKという方はどうぞ!!









入道雲から覗く日が眩しい午後。
絽來は内側から溢れる熱が冷めない身体を、涼し気な夏の草に預けた。
数刻前までのサイレンの音が嘘のようで今は怖いくらい静かだ。
肩で息をするのが苦しい、大きく息を吸い込みその場に大の字に横たわる。
太陽は容赦なく自分と大地を照り付けていた。

今回の戦場は、使われなくなってもう何年も経つであろう土地。
もともと何かのテーマパークか何かを建設予定だったのだろうか、とても広い土地だ。
ボロボロになったアスファルトから、遠慮無く草が伸びていた。
きっと、ここは本来笑い声の飛び交う場所になるはずだったであろう。
この季節は、特に。
少ない面積のアスファルトに残る血痕や剣戟の痕に、物悲しい気持ちになった。


(ああ、今日は、危なかった。本当に。)


視界に広がる透明の空を拒む様に、絽來は瞳をゆっくり閉じた。

刀を強く握りしめ過ぎていたためか、手首が痺れている。
あの赤軍の学生は、どうなっただろうか。
あのまま死んでしまったらどうしようか。
本当に危なかった、あと一歩踏み込んでいたら確実に—・・・


(・・・だめだ、これ以上考えたら潰されてしまう)


くらくらと眩暈を覚えた感覚を振り切る。
自分が居るのは、戦場なんだ。そう言い聞かせないと壊れてしまいそうだ。
決して、自分は強い人間ではないから。


.
.


「子犬ちゃん、探したよ」


横になった自分の頭の先から、仲間の声が聞こえた。
瓦礫の物陰から、鳴志が顔を出しこちらに歩み寄ってくるのが見える。
撤退命令が出てから、そういえばどれくらい経ったっけ、とふわふわした頭で考えていた。


「お疲れ様。皆待ってるよ、立てるかい」

「・・・・・おー」


口ではそう返事をしたが、立つ気はしていない。
地面に吸い込まれるとでも言うのか。そこに張り付いて剥がれなかった。
ふっと息を飲み込みなんとか身体を起こして、その場に座り込んだ。
それを見た鳴志が小さく”そうか”と呟き、サングラスの奥で目を細めて横に座った。


「何を、考えていたんだい?」

「別に、なんでもねーよ」

「なんでもない、っていう顔はしていないけどね」


どうしてか鳴志は、いつも答えを遠ざけようとする自分の心を読んでくる。
苦い顔をしながら溜息をひとつ聴こえない様に零す。

「あの、な・・・・」

普段ならば、犬猿の仲のこいつに深くを話す事などはしない。
しかし、どうしてだろう。
ぽつ、ぽつりと、どこか遠くの意識の自分が言葉を紡ぐ。


「今年の夏は、凄く、凄く楽しかったんだ。部隊に仲間が増えて騒がしくなった。
夏祭りも行ったし、花火も見た。学校に集まって肝試しもした。
くだらない事でいっぱい笑った。・・・本当に楽しかったんだ。
でも、俺今日さ。危うく殺しちまうところだったんだ、人を。

そうしたら・・・・・それも全部さ、吹き飛んじゃったよ」


絽來はそう一息で言い、ぐっと拳を強く握った。
赤軍小隊と対峙していた際だった。
どうやら夏草部隊について色々調べあげた人間がいたようだ、前線でその生徒と剣を交えた際に、挑発とも取れる事を散々言ってきた。
自分の事を言われるならばまだいい。
けれど、仲間の事や大切な人の事を、何も知らないくせに暴言を吐かれる事がどうしても許せなかった。
ついカッとなって刀を握る手に力が入り、いつもより、踏み込みも重く重心が掛かっていた。
すぐそれに察した蓮が駆け付けてくれ、自分の名前を呼んでくれたお陰で、最後の一撃は踏みとどまる事が出来た。
しかし、あと一歩踏み込んでいて、我に返らなかったら、自分はその生徒をどうしていたか解らない。
気を失ったそいつは、終了のサイレンの音と共に回収されていった。


「あいつも、もしかしたら俺達のように笑い合える仲間がいるんじゃないかと思うと、」

無性に怖くなった、とは言葉にせず、そのまま飲み込む。
自分がそれを奪ってしまっていたかもしれないと思うと、どうしようもなく怖い。
我が身に置き換えて、もし今の大事な仲間達と笑い合えなくなる事になると思ったら、死んでしまったら、
それは凄く、恐ろしい事だ。

沈黙が流れる。草木が擦れる音だけが、二人の耳に届いていた。
鳴志は、絽來の方を見ずに空を仰いだまま言葉を発した。


「子犬ちゃんは、この戦争が終わったらどうしたい」


「え?どうって・・・」


あまりに突然の質問だった。そんな事、すぐ思い付かなかった。
明日もあるか解らない現状が恐ろしいのに、未来を考えれる余裕は余り無かったというのが正直な所だった。
どうして今その質問を振ってきたのかも、良く解らない。

「私はしたい事、あるよ」

そう鳴志は言うと、視線を絽來に移す。
絽來も視線を合わせると、サングラスの奥の赤い瞳は凄く懐かしい物を見るような
そんな瞳をしていた。


「私たちがもっと大人になって、戦争が終結したときに、この夏の事を話そう。
夏祭りの金魚掬い勝負をして子犬ちゃんが負けたこと、線香花火で誰が一番長く持つか勝負したこと、
肝試しで君が大声出して驚いてたこと、
・・・くだらない事でたくさん笑い合ったこともね。

いつか、何も考えずに、”あの頃は楽しかった”と笑いあえる日がちゃんと来る。
そのためなら、私は戦えるよ」


そして”誰か一人でも欠けたら達成出来ないから、しっかり頼むよ”と言い銜えた。
鳴志の瞳が、君はどう?と絽來に問いかけていた。
かくいう自分は呆気にとられ、それと同時にしっかりと前を向いているコイツが
少し羨ましく、そして少し・・・ほんの少しだけ格好良いなと思った。
いつだって自分は後ろを見て、前を向く事に臆病になっているのは解っていた。
でも今は、少しだけ鳴志の言葉に頷きたくなってしまったのだ。

(そうだな、俺だって、失いたくない。それを守る為に戦いたい)

けれど、そのまま頷くのも照れくさいし癪だし、”お前こそヘマするなよ”とふいっとそっぽを向いた。
後ろでふふっと笑う声がしたが、泣きそうな顔を見られたくないので聴こえないフリをした。



「あ、そうだな。あとは君と母上が祭の最中こっそり手繋いでたこととかも話さないとね」

「なっ...!!おま、見て...!!!」


ガタッ、と体制を崩して慌てて取り繕おうとする。
が、こいつにはどう言っても軽くかわされてしまうのだった。
色々と耳を塞ぎたくなるような恥ずかしい事を言われ、言い返そうとしても
”私は子猫ちゃんと、どうどうと愛し合うからね”と笑顔で言われてしまった。


「ったく、いつも一言も二言も多いんだよ」

「はいはい。ほら、皆待ってる、もう行こう」


気が付いたら、胸のモヤモヤが薄れていた。
深く考えたってどうしようもない。
今はただ、生きて前に進もう。
明日も笑って過ごせるように。

もうすぐ日が傾いてくるだろう。
夏の終わりの涼しい風が吹くのに呼応するように、静かだった戦地に鈴虫の鳴き声が響く。
絽來はすくっと立ち上がり、仲間が待つ先に歩みを進めた。





来年の夏も、笑い合いたい。

そう祈るように、透明な空を仰ぐ。
入道雲は形を変え、雲が遠く高くに見えた。



18回目の夏が終わる。











お粗末様でした><意味解らないですよね申し訳ない;;;
な、なんかすいませんはとさんの赤軍のSSと諸々被ったかもしれない;;わざとじゃないです;;;;本当すいません;;い、色々対照的になってしまった(それ故ろこさんの文章力の無さが露呈される←)


どうしても8月中に書き終えたかった・・・!!
北海道って夏すごく短いから9月はもう寒くって。
夏が終わるのって言葉にするのは難しいけど、せつないんだよなあ・・・
学生にとっては長いようで短い季節なんだと思う。
思い出の季節なんだよなって。
その頃を思い出して、笑い合えたり年をとっても思い出せるような、大事な季節。
懐かしい季節っていうか、すべてがきれいなんだよね。
学戦の世界は戦争真っ最中だから、学生にとっては幸せな時間は本当に一瞬で終わっていくのかな。
なんか色々と考えてたらすごく切なくて愛しくて泣きそうになってたろこさんでした・・・←
あ、わかる人にはわかると思うけど、サマータイムレコードを聴きながら書いてました。




どうでもいいけど、ろっこー動かす時はふっつーの学生男子を動かす気分で書いてます。
人間らしい感じというか、それが普通の感情だよってのも素直に。
普通の感情の中には弱さとか甘さとか汚さとか色々あって、書く方は楽しいけど読む方はイライラしそうだなーといつも思う;;wある意味王道なんだろうけど...その辺の表現すごく難しい;
ルーシーは本当色んな意味で動かすのが難しいよ!!!←星鳥ちゃんが居ればすんなり動いてくれるんだけどっ。
今回はルーシーがいつも喧嘩ばっかりするろっこーを諭す感じが出したくて頑張った(表現しきれてない件)
でも楽しかったです...ありがとうございます...><。



はとさん、素敵な企画ありがとうございました・・・!!



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com(0) - 2015.08.31


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最近は学生戦争(交流)にどっぷりなので、それ関係の絵やら文やら思った事など呟いたりしてます。一日に何度も更新したり何日もしなかったりまちまち。


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